まだゲーマーじゃない

「ゲーマーの後悔」は終わらない
このゲームを始めてから10日が過ぎたころ、「設定」メニューをちょっとのぞいてみたところ、「プレイ時間」というオプションがあることに気がついた。ゲームと格闘した時間の長さがわかるらしい。好奇心からクリックしてみた。

36時間と表示された。

見たとたん、とてつもなく落ち込んだ。36時間だって? こんなゲームのなかに1日4時間ほども入りこんでいたとは、いったいどういう気だったのだろう?

ゲームをすること自体は悪くないのだろう。だが、何事もほどほどにするのが大切だ。それはそうだが、「ほどほど」とはどういうものだろう?

実を言うと、ゲーマーたちの心の中ではこの議論が延々と続いている。問いかけても、答えは決して見つからない。考えないように努力しても、「これでいいのか」という思いは突然われわれに襲いかかり、われわれを苦しめる。その気持ちと格闘し、抑え込む。これが際限なく繰り返されるのだ。

半端者め。
ゲーマーはゲームに時間を割けたことを後悔しない。
むしろプレイ時間を見る度、それが多ければ大好きなゲームにそれだけのめり込めたことを喜びに思い、少なければゲームに時間を割けられなかった自分の境遇を嘆くものだ。


「これでいいのか」?
そんな悩みを抱くヤツはまだゲーマーじゃない。「ゲーマー」を名乗ること自体おこがましい。


大体、ゲームに限らず、好きなことに没入することに後悔の念を抱く者がいるものか。そんな感情を持つようなら止めてしまえ。