変化を楽しめ

誤って「獲物になってしまった」狩人が絶望と共に見上げた青空には、きっと鳶が何事もないように吹き上がっていった。

日々の糧を得る為に田畑を耕していた農夫が疲れと共に見上げた青空には、きっと鳶が何事もないように吹き上がっていった。

星の世界にヒトが住み光の速さで取引をする今の青空にも、鳶は何事もないように吹き上がっていく。

ヒトの世が移り変われども不変なる鳶達の姿。その変わらぬ生き様に憧れすら感じることがある。

安定とは。平穏とは。不変の幸せとは。万物の霊長には得られぬものか。

否。
鳶がいつも変わらず吹き上がるのは常に変化するサーマルを乗りこなすからだ。不変を期待する鳶は地に墜ち忽ち蛇の餌食となろう。

故にヒトも同じ。安定とは平穏とは、変化する世界に乗らねば得ることができないものだ。


不変であることを期待するな。変化を楽しめ。